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一人でクライミングできることが、上達するための必要最低条件

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最近自分のクライミングもそれ以外も色々と手を出しているため何かと忙しく、ブログの更新が滞っています。
昔に掲げた1ヶ月に記事4本を守れず、最近は月3本になってしまっている、、、。
その内落ち着いたらこのブログmickipediaも色々とテコ入れしたいんですがね。

まぁこういう時は小難しい記事でなくて、ハードルを下げてライトなことを書くことにしています。
今回は少し初心者向けな感じで。

というわけで、今回のテーマは
「クライミングが上達するための必要最低条件」
です。

クライミングジムに来るお客さんを見ていると、それぞれが様々なクライミングの楽しみ方をしています。
・ボルダリングって最近流行っているからどんなものか試してみたい
・仲間ととにかくエンジョイしたい
・前回登れなかった課題が登りたい
・コンペに向けて登り込みたい
・岩のトレーニングがしたいetc...

その中でも
・1度来ただけで止めてしまう人
・月に1回くらいの頻度で登りに来る人
・仕事以上にのめり込んでしまう人etc...
など、関わり方も人それぞれです。

僕個人としてはクライミングへの関わり方は人それぞれでもちろん良いと思っています。
皆が皆上達を目指す必要はありません。
1回やってそれきりで終わりでも別に良いと思っています。

しかしもし、少しでもクライミングにハマってみたくて、少しでも上達したいと思っている人がいたならば、そんな人が乗り越えるべき条件があると思っています。

それは友達や仲間が一緒に来なくても「一人でクライミングができる」ということです。

クライミングに限らないどんな物事にも当てはまると思いますが、物事が上達するには、対象それ自体の面白さや奥深さに向き合って真摯に取り組まなければなりません
仲間がいればクライミングは面白いけれど、一人でやっても面白くない、一人だと恥ずかしい、という人がもしいたならばそれは普段からクライミングを本質的には楽しんでいないと思います。
実際に、ボルダリングの場合なんかは一人でやるのに打って付けの種目なので、ジムのお客さんでハマって伸びていくひとは一人でもどんどん登りに来る人ですし、必ず仲間と登りに来る人はその仲間が止めてしまうと一緒に来なくなってしまうことが多い気がします。

(リードクライミングの場合基本的にはビレイヤーが必要なので、1人ではそもそもできないという問題はあります。
それでも自発的に自らリードクライミングをやりに行くのか、友人に連れられて行くのかというところで主体性の差は出るはずです)

これはでも初心者に限った話でもないと思うのですよね。
ある程度の中級者でもジムに登りに来たときに
「今日誰もいないじゃんー、帰ろうかなぁ」
とか
「一人で登ってもつまんないー」
とか
言っている人を見ると、この人はクライミングそれ自体を楽しんでいるのか、仲間とエンジョイしたいのか、どっちなのだろうなと思う時はあります。
(まぁもちろん仲間とのセッションはクライミングの大きな楽しみの一つなので、そりゃ誰かと登るのはめちゃくちゃに楽しい。でも多くの成熟したクライマーはきっと一人で登るのもめちゃくちゃに楽しい)

更に言うとこれは例えば岩場にどれくらいのめり込むかなどの指標にもなりますね。
「岩に行きたいけど、一緒に行く人がいない」
とか
「誰か岩に連れて行ってくれないかなー」
とか言っている人は、いつまでも岩にハマることは無いんじゃないでしょうか。
岩が好きな人はたとえ一人でもガンガン岩に行きます。
車なんて無くたって、マットが1枚だって、行ける岩場や登れる課題はたくさんあります。

とまぁなんだか色々書きましたが、
一人でクライミングができる。
これが上達することに最低限必要な条件だと最近感じるわけです。

ただし、重要なことはこれはあくまで必要条件であり、十分条件ではないということです。
つまり、一人でクライミングをしたら上達する、とは一言も言っていないわけです。
というかむしろ一人でしか登っていないために伸び悩んでいる人も多数見ています。
この記事ではあくまで、上達している人はみな一人でクライミングが楽しめる人ですよ、としか言っていないことに注意ですね。

ではでは。

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2017ボルダリングWC、男子年間チャンピオンの行方を考える

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最近は色々なメディアでボルダリングワールドカップ(以下BWC)が取り上げられていますね。
中には年間ランキングのことも扱う記事もあったので、どこかが今年の年間チャンピオンがどうなるのか考えてくれるかと思いましたが今のところ無さそうです。
であればmickipediaで昨年に引き続き考えてみましょうかね!

(参考)
2016ボルダリングWC、男子年間チャンピオンの行方を考える~前編~
2016ボルダリングWC、男子年間チャンピオンの行方を考える~後編~


目次
■BWCランキングとは
■最終戦前のランキング
■シミュレーションの考え方
■結果
■表から言えること
■ざっくりまとめ
■終わりに



■BWCランキングとは
(ルールなどは去年の記事とほぼ重複する内容になるので、簡潔に書きますね)
BWCは今年は全7戦あり、現在のところ6戦を終え、残すは8月のミュンヘン大会のみとなっています。
選手には順位によって以下の得点が与えられ、最も得点の低い1大会を除いた6戦の合計値で年間のBWCランキングが最終的に決定します。

得点順位



■最終戦前のランキング
最終戦を前にした現在のランキング上位を見てみます。
(ここからは敬称略。それと聞き慣れているので、日本人と韓国人は苗字、外国人はFirst nameで書きますね)

・男子
1位:チョン・ジョンウォン(韓国) 426pt
2位:ルブツォフ・アレクセイ(ロシア) 372pt
2位:渡部桂太(日本) 372pt
4位:楢﨑智亜(日本) 333pt

大会ごとの詳細順位は以下です

2017BWC v02

楢﨑は首位のチョンとの差は93ptですが、最終戦で優勝しても100ptが入る代わりに最小である第1戦の9ptが算入されなくなるので、正味のポイント上昇は91pt。
ですので、残念ながら年間チャンピオン連覇の夢は潰えています。
つまり男子は、チョン、アレクセイ、渡部の3名に年間チャンピオンは絞られているのです。

ちなみに女子は去年と全く同じ展開ですが
1位:コクシー・ショウナ(イギリス) 535pt
2位:野中生萌 377pt

と野中がショウナに100pt以上の差をつけられているので、ショウナの年間チャンピオンが確定しています。
ショウナは昨年に続き連覇!



■シミュレーションの考え方
では最終戦がどのような結末になると、誰が男子の年間チャンピオンになるのかをいよいよ考えたいと思います。
3名を一度に考えるとややこしいので、昨年同様に場合分けをしましょう。
渡部に注目すると、実は今期彼はかなりの安定度を誇っていて、なんと最小でも40ptを取っています。
つまり6大会全てで8位以上という驚異的なパフォーマンスなのです。
しかしこれは裏を返すと、最終戦でのポイント上昇の余地が少ないということを意味します。
最終戦で1位になっても60ptしか上昇せず、更には2位ならば40ptの上昇にとどまるので、首位のチョンとの54pt差をひっくり返すことはできないのです。
つまり渡部が年間チャンピオンを獲るには最終戦の優勝が求められます
ですので、「1.渡部が最終戦で優勝した場合」と「2.渡部が最終戦で2位以下の場合」の2つにわけて年間チャンピオンの行方を考えたいと思います。



■結果
いきなり結果を貼ります。

アレクセイとチョンの最終戦の順位&合計ptをそれぞれ横軸と縦軸においていて、2人が該当する順位の時に誰が年間チャンピオンになるのかというのがマスの中に書かれています。
アルファベットがCならチョン、Aならアレクセイ、Wなら渡部、ということです。

2017BWC その1

2017BWC その2


■表から言えること
昨年よりは比較的シンプルですが、そもそも表の見方に慣れないと混乱するので説明しますね。

まず前提としては、同順位の発生パターンを考えるとややこしいため、該当選手は最終戦で同順位にはならないという前提で表を作っています。

「1.渡部が最終戦で優勝した場合」
この場合は先述の通り渡部が60pt獲得するため432ptとなります。
まずチョンと比べると、現在428ptであるチョンの最終戦上昇分が6pt未満ならば渡部が上回ります。(6pt丁度で並んだ場合はこれまでに直接対決で勝っている回数が多いチョンがチャンピオンとなる)
チョンのこれまでの最小は28ptなので、28+6=34ptとなる10位以上ならばチョンが勝ち、11位以下ならば渡部が勝つことになります。

一方でアレクセイは372ptなので、渡部の432ptを上回るには60pt以上の上昇が求められます。
アレクセイの最小は7ptなので、アレクセイが年間チャンピオンとなるには7+60=67pt以上となるには2位を取るしかありません。
さらにアレクセイは2位になった場合445ptとなりますが、チョンが5位以上になるとチョンがそれを上回ります。
ですので、アレクセイは2位以上かつチョンが6位以下の時に年間チャンピオンを獲れることになります。


「1.渡部が最終戦で2位以下の場合」
この場合渡部は412pt以下となるので優勝はチョンかアレクセイに絞られます。
チョンの現状である426ptを上回るには、現状372ptで最小が7ptであるアレクセイは、426-(372-7)=61ptより多いポイントが求められるので、すなわち3位以上が絶対です。
またもちろん最終戦でチョンもポイントを上昇させてきますので、
表にある通りアレクセイが優勝できる条件は更に以下のように狭まります。
1位になったとき、チョンが3位以下
2位になったとき、チョンが6位以下
3位になったとき、チョンが11位以下



■ざっくりまとめ
ややこしい表の見方を解説したつもりが余計ややこしくなったので、それぞれの選手の視点でまとめてみましょう。

・渡部視点
年間チャンピオンを獲るには優勝が絶対。
かつ、アレクセイが3位以下、チョンが11位以下でなければならない。

・アレクセイ視点
仮に渡部が優勝しても2位、かつチョンが6位以下なら年間チャンピオン。
渡部が優勝しない場合は3位以上で、かつチョンにある程度の順位差を付ける必要がある。

・チョン視点
上記以外の場合で全て年間チャンピオン。
最終戦で2位以上となれば、どのような条件になろうと年間チャンピオンが確定する。



■終わりに
ふぅ、、、疲れましたね。笑
表は一見ややこしいですが慣れればかなりわかりやすいと思うので、根気強く理解してみてください。
いずれにせよ、チョンは調子も良いですし2015年に続く年間チャンピオンに向けてかなり有利な立場にはあります。
しかし渡部くんやアレクセイの初チャンピオンも見てみたいですね。
ミュンヘン戦を楽しみにしましょー!
ではでは。


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Color of Fire 2017の感想と少しわかったこと

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6月17日(土)に印西ロッキーで「Color of Fire 2017」があり、それに出場してきました。
このコンペは年代別にカテゴリーがわかれていることに加えて、男女ペアで競うダブルスというカテゴリーもある、幅広い人が楽しめる関東の名物コンペです。
なんと300名もの参加者が集まります。

僕は30~34歳のミドルというカテゴリーに参加し3位に入ることができました。(リザルト
自分にとって雲の上の存在と思っていた人達と戦ってのこの結果は純粋に嬉しいですね。
ざっくばらんに感想を書くと共に、コンペの調整などで少し自分なりにわかったことがあるので、誰かのためになればという思いと自分の備忘録のために記事を書こうと思います。

なんか書きっぷりがドヤってる感溢れているかもしれませんが、まぁそれくらい嬉しかったということでご容赦ください。笑

変換 ~ カラファイ2017


■ライノについて
まずこのコンペの感想を言うならば自分が3位ということも嬉しかったのだけれど、ライノで一緒に登っているジャンボと高木さんと一緒に表彰台に乗れたことが本当に最高でした。
ダブルスでは高木・たまきペアも優勝したし言うことなし!

ジャンボについてはもはや僕が説明する必要もないですね。
ライノの化身であり、僕のみならずライノクライマーは少なからず皆ジャンボのクライミングに対する姿勢に影響を受けているでしょう。
高木さんはあまりコンペでは知られていないけれど、純度100%のライノクライマーで僕以上にジャンボイズムを受けて育ってきました。
他にも惜しくもギリギリ予選落ちしてしまったけれど、三神さんもいつもライノで一緒にセッションをしている仲間で、その底力は僕は全然適わないことも多いです。予選でもパフォーマンスは正直僕より優れていたかもしれない。

つまり何が言いたいのかというと、僕らがライノの最高の壁で毎日やっていることはきっとそれほどは間違っていなかったということがわかって、それが心底嬉しいのです。



■ピーキング
振り返ると実は昨年12月のBJC予備予選以来のコンペでした。
昨年のBJC予備予選を終えて感じたことは
「僕はその気になれば体重を落とすのは得意だが、調子が良いからといって低体重をキープし続けると力強さがなくなってしまいプラトーに陥る」
ということでした。
なので、今回は少し調整のやり方を見直してピーキング的なことをやってみました。
ピーキングとは簡単に言うと、コンペに合わせるように時期によってトレーニングの内容の変更やウェイトコントロールをおこなうことです。

まずは体重の増加を恐れずにウェイトトレーニング的なことやインターバルトレーニングのような登り込みをして徹底的に身体を酷使する時期を作ります。
この時期は登りのパフォーマンスが落ちるのでメンタル的にはつらいです。
トレーニング強度と体重に慣れるまでは本当に登れなくてストレスです。
そして、コンペ1ヶ月前くらいから1手ができるかどうかのような高強度の課題を登るという内容に変えていき、体重も減らしていきます。
そして徐々にコンペを想定したような課題の登りに変えていきます。
これが僕には合っているようで、コンペ付近になるとかなりの軽さと調子の良さを感じられました。
ただデメリットとしては、主に体重を減らすステージで以下の様なことを感じました。
・栄養不足なのか、筋肉の回復が遅く連日登れない
・水分不足のせいか、登っていてつる
・これも栄養不足なのか、指皮の回復が遅いし、指皮が裂け易い気がする

ピーキングの詳細についてはどこかでブログを書くかもしれませんが、汎用的な考え方はだいたいのトレーニング書に載っていると思います。
例えば『スポーツトレーニングの基礎理論』とか。
クライミングのピーキングに関しては、ロクスノの連載で過去に安間佐千さんが書いていた「我が道を行く」の第1回とか初期の頃の記事がめちゃくちゃ役に立ちます。
この連載は僕は何度読んだかわからないくらい今でも読み返すことがある永久保存版です。
リードクライマーを主眼に置いていますが
①基礎期
②ミドルパワー期
③筋肥大期
④最大筋力期
⑤リード実践期
でそれぞれ安間さんが何を目標として何をしているかが書かれています。
必読。

『スポーツトレーニングの基礎理論』


『Rock & Snow 47』



■反省点
でも今回は結果では3位だったけれど内容としては10位くらいでもおかしくないくらい、ギリギリのチャンスをものにしたという感じでした。
・距離出しが相変わらず苦手
・コンペ中に水色(二段)を登るだけの底力がない
というところが反省点でしょうか。



とにかく、一生思い出に残るコンペになったと思います。
チーフセッターがむっちゃんだったのもまた嬉しいですね!

さぁ、また登るだけだ。

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ロクスノ76号とスポーツクライミング教本

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6/6発売の『Rock & Snow 076』に定期連載を含めて記事を書かせていただいたのでその宣伝と、今話題の東さんの『スポーツクライミング教本』をいただいたのでその感想を書きたいと思います。

ロクスノと教本

・ロクスノ076
定期連載の「僕らは考える石ころである」の今回のテーマは、練習の密度。
前々からお客さんを観る中で、
「強いクライマーは登り込む密度が凄まじいが、逆に伸びない人はダラダラとメリハリ無く登っているだけ」
というのを何となく感じていました。
なので今回はライノのクライマー数人を観察して、1時間あたりに何級の課題を何回トライしていたかを数えて比較してみました。

少し前に意味深なツイートをしていたのはこのことだったのです。


結果は個人的にはかなり面白いものとなったので、気になる人はチェック!

それと、少し前になりますがリードのユース選手権のレポートも書かせてもらいました。
あのアツい記憶を蘇らせてもらえたら嬉しいです。




・スポーツクライミング教本の感想
現在在庫切れになるくらい注目を集めている東さんの『スポーツクライミング教本』。
ありがたいことに東さんからいただきましたので、読んだ感想を簡単にですが述べたいと思います。

まずこの本に書かれていることは非常にレベルが高いです。
クライミングのムーブを自分であまり起こしたことのない初心者・初級者が、初めから精読することは難しいでしょう。
どちらかというと中上級者向けであり
「自分なりにクライミングのムーブは何となく理解してはいるけれど、今一つ整理し切れていない」
「どうしても身体の使い方がしっくりこないムーブがある」
「あるムーブがなぜ合理的かがわからない」
「人にクライミングやムーブを正しく教えたい」
など、自分なりに疑問点や目的がある方が是非目を通すべき内容だと僕は思います。

主に力学の面からクライミングを説明しようとしてるのは書籍としては恐らく業界初の試みであり、その意味でクライミングの捉え方を再定義した重要な本となっていると思います。
もしかすると見る人が見ればその正確性やモデル化の仕方に多少なりとも粗いところはあるのかもしれませんが、とにかくクライミングの解明に一歩近づいたという意味で今後のクライミング界に多大な貢献をもたらしたと言えます。
まさに東さんの集大成となった本書。
僕ら"考える石ころクライマー"は読まなければならないでしょう!



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