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クライマーのための、岩質ごとの特徴まとめ~後編:個別の岩質の特徴~|mickipedia

クライマーのための、岩質ごとの特徴まとめ~後編:個別の岩質の特徴~

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前回の岩石の分類記事に続く後編です。
今回はクライマーにとって馴染みがある岩質を例にとって、それぞれの特徴を書いていこうと思います。
特徴の内いくつかは自分で考えた推測なども交じっているので、より正しい・詳しいことを知っている人がいたら是非教えてほしいです。



目次
■代表的な岩質の特徴
 ・花崗岩
 ・安山岩
 ・チャート
 ・石灰岩
 ・凝灰岩
 ・砂岩
■終わりに



■代表的な岩質の特徴
これから代表的ないくつかの個別の岩石をとりあげて、それぞれの特徴を書いていきます。
ただ、基本的には細かな特徴というよりは大きな分類としての特徴を述べます。
ですので、例えば安山岩の特徴を書くときには、火山岩同士で比べた特徴というよりは、火山岩全体としての特徴を書いていることが多いと思います。


・花崗岩
代表的な岩場:小川山、瑞牆、笠間、豊田、ヨセミテ、ビショップ、等

まずはみんな大好き花崗岩(かこうがん)からです。
花崗岩の一番の特徴は何と言っても、ガビガビ・ザラザラとしたその粗く大きい粒子
クライマーの用語では「フリクションが良い」と言いますね。

変換 ~ IMG_3019

<良いフリクション>
では、なぜ花崗岩は粒子が大きくフリクションが良いのでしょうか?
それは花崗岩(深成岩)がマグマがゆっくりと冷えて固って作られた岩石であることに原因があります。
マグマというのは様々な鉱物を含んでいますが、長い年月をかけてゆっくりと冷えることで融点の異なるそれぞれの鉱物が十分な結晶の形を成して固体化するのです。
そのため、花崗岩は構成する鉱物が平均して1mm以上の大きさを持ち、かつ同じような大きさに成長しているという特徴が見られます。
そして構成する鉱物の結晶それぞれの大きさが大きいということは、それだけ粒子が粗い、つまりフリクションが良いということになるのです。

<風化し易い>
また、花崗岩が様々な同じような大きさの鉱物から構成されていることは、花崗岩が風化し易く脆い原因にもなっています。
鉱物はそれぞれ熱膨張率が違うので、温まったり冷めたりを繰り返すと鉱物同士の結合が弱まってボロボロと崩れやすくなるのです。
湿り気を取るために花崗岩にガスバーナーなどを使うことは厳禁(というか花崗岩でなくても止めた方が良いですが)と言われている理由もこのためですね。

<ポケットが多くみられる>
花崗岩の顕著な特徴の一つに深い穴、クライマーの用語では「ポケット」、が多くみられるというものがあります。
花崗岩は脆いため、上述したような温度差による風化に加えて、雨、風、物理的な衝撃、等々の要因で岩石の表面の構造が変化してしまいます。
特に、鉱物の結晶の大きさが非常に大きくなったもの(ペグマタイトと呼ぶ)が剥がれ落ちた際に大きなポケットとなっている例も多いのでは無いかと思います。
有名な例としては瑞牆の大面岩下エリアの「群晶」などで見られるでしょうか。

変換 ~ IMG_3028


<ダイク>
花崗岩だけではないのですが、「ダイク」と呼ばれる岩質の違った筋が見られることも特徴の一つです。

変換 ~ 写真 2013-01-11 16 34 34

ダイクは、地中などでマグマがゆっくりと冷えて固まった花崗岩(深成岩)をマグマが貫き、そのマグマが急速に冷えた場合などに作られます。
つまりダイクの部分はマグマが急速に冷えた火山岩質であることが多いといえます。
経験からもダイク部分はフリクションがサラサラとしていることが多く、花崗岩とは少し違っているのもこのためです。

また、ダイクとは少し違うのですが、花崗岩が出来る過程で他の岩石や木を巻き込んだ場合も花崗岩中に違った材質の部分が現れます。
巻き込まれた岩石は「ゼノリス」と呼ばれるのですが、豊田の古美山エリアなどでいくつか見られるかもしれません。


・安山岩
代表的な岩場:城ヶ崎、湯河原、九州の一部エリア(竜頭泉、水俣)、等

次はマグマが急に冷えて作られた火山岩である安山岩(あんざんがん)です。

<手に優しい程良いフリクション>
安山岩はフリクションは悪くないですが、花崗岩に比べると粒子がそこまで粗くなく程良いフリクションが特徴です。
安山岩(火山岩)はマグマが急速に冷えて作られるため、それぞれの鉱物が成長する十分な時間が無いままに固形化します。
ですので、マグマがそのまま固まったものをベースに1mm以下のいくつかの微小な鉱物の結晶が散らばっているという岩質になっています。
そのため、それぞれの粒子が小さく、そこまでガビガビとした表面にはならないのです。

<柱状、板状の規則性のある形状>
安山岩は「六角形の柱状」や「平行に多数の割れ目が入った板状」の規則性のある形状を作ることがあります。
そのような規則性のある岩の割れ目のことを節理(節理)と呼びます。

城ヶ崎の柱状節理
変換 ~ 写真 2016-02-10 11 21 19

水俣の板状節理
変換 ~ 写真 2016-04-06 11 55 02

節理はマグマが急速に冷える過程で、岩石にひび割れが生じることで作られます
ひとたび岩石に割れ目が生じると、次々にひび割れが生じていき規則的な模様になるのです。
柱状節理が六角形を構成する理由は簡単に説明すると、正六角形が「平面を敷き詰めることができる図形の中で最も表面積が小さい図形だからです」。
岩が割れるエネルギーが最少で済む図形ということですね。
雪の結晶や蜂の巣など六角形は自然界に他にも多数みられる図形です。

ちなみに玄武岩ですが、柱状節理で世界一有名なのは北アイルランドのジャイアンツコーズウェイですね。
昔僕は旅行で行ったことがあるのでその写真も貼りますね。笑

変換 ~ in corse way


・チャート
代表的な岩場:御岳、三峰、等

続いては粒子が積み重なってできた堆積岩であるチャートです。
チャートは堆積岩の中でも、動物の殻や骨片が海底に堆積してできた岩石です。
(無生物起源の説も一部あるらしいですが)

変換 ~ 写真 2014-09-29 7 59 41

<ツルツルのフリクション>
チャートの特徴はそのツルツルのフリクションです。
チャートはその重量含有量の90%以上が二酸化ケイ素(以下、SiO2)となっています。
つまり、その内部に他の鉱物の結晶をほとんど含まなず、1つの物質から成り立っているため、粒子が粗くなくツルツルのフリクションとなっているのです。

<エッジが作られ易い>
またSiO2はかなり硬度の高い物質であるため、チャートも硬い岩となっています。
ですので、花崗岩のように風化することはあまりありません。
そのため、物理的な衝撃で割れるときなどはナイフの刃のようにエッジ状の割れ目を見せます。
水流などで磨かれたチャートそれ自体は非常に手に優しいですが、割れ目のエッジを使うような課題では鋭利なカチが出現し指皮も関節も痛くなるということは多く見られます。


・石灰岩
代表的な岩場:二子、備中、等

お次も堆積岩である石灰岩。
石灰岩は炭酸カルシウム(以下、CaCO3)を主成分とする生物の殻が積み重なるか、もしくは水から炭酸カルシウムそのものが沈殿して作られます。

<柔らかく浸食されやすい>
ほとんどの岩石がSiO2を主成分とする中で、石灰岩はCaCO3を主成分としています。
CaCO3それ自体はSiO2と比べると柔らかく、コインで引っ掻いても傷をつけることができるほどです。
ですので、水流、風、氷河、等の浸食を受けやすく、オーバーハングの形状などを作り易いと考えられます。

<ツララやコルネを形成>
またCaCO3と言えば、鍾乳洞のツララや石筍(せきじゅん)を構成している成分です。
ですので同じ原理で、石灰岩も長い年月を経てツララ状やコルネ状の形状を形成することがあります。
一応原理としては
CaCO3は二酸化炭素を含む水に溶けて、炭酸水素カルシウム(以下、Ca(HCO3)2)となります
CaCO3 + H2O + CO2 → Ca(HCO3)2
つまり、石灰岩が雨水等に浸食され空洞が空くということです。
そして、二酸化炭素が抜けると逆の原理が起きて、CaCO3が再び固形化します。これがツララや石筍などの鍾乳石の正体です。


・凝灰岩
代表的な岩場:塩原、鳳来、恵那、等

続いては、同じ堆積岩でも火山灰が堆積してできた砕屑性の堆積岩である、凝灰岩です。

<柔らかく浸食されやすい>
凝灰岩は火山灰が積み重なってできたということからも、かなり柔らかい岩石です。
ですので、凝灰岩も水流などの影響で浸食がされやすいと言えます。
塩原などに見られる180度とも言える巨大ルーフは恐らくは凝灰岩が川の浸食を受けて形成されたのではないでしょうか。

<ポケットが多くみられる>
凝灰岩の特徴としては、塩原や鳳来などに見られるように、ポケットが多いということが挙げられます。
こちらもほとんど上記と同じ理由ですが、凝灰岩の柔らかさ故に物理的浸食を受けてできているものと思われます。


・砂岩
代表的な岩場:フォンテーヌブロー、高知の一部(大山岬)、等

最後は、砂が積み重なってできた砂岩です。

変換 ~ 写真 2015-03-02 12 42 34

<サラサラのフリクション>
砂岩は堆積岩の中でも、1/16mm~2mm程度の砂が積み重なってできたものを指します。
かなり軽い粒子から成り立っているので、風によって運ばれた砂が積み重なって砂岩を形成することもあります。
粒子の大きさにも依りますが、風等で運ばれた細かい粒子から構成されているためフリクションはサラサラとしていて、とても手に優しいです。

<非常に脆い>
砂岩はその形成過程からもわかるように、とても脆く浸食を受けやすいです。
風による浸食すらも受けて形が変わることもあります。
また、水分を吸収し易く、水分を吸収すると内部の構造が変化しさらに砂岩は脆くなることがあります。
ですので、雨が降った後の何日かは砂岩が脆くなっているためクライミングを控えた方が良いとも言われています。
※追記:成り立ちによっては硬い砂岩もあるようです



■終わりに
前半、気合を入れて書きすぎて膨大な記事分量になりそうだったので後半はさらっと流しました。
ひとまずこれで岩質まとめ終了です。
関東近辺でボルダリングをしている分チャートや花崗岩でもクライミングが多くなりがちですが、この記事で調べたりしていたら色々な岩質でクライミングをしたくなりましたねぇ。
ではでは。

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