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クライミングの言葉の定義2~カウンターバランスって何だ~|mickipedia

クライミングの言葉の定義2~カウンターバランスって何だ~

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前回の記事に引き続き、クライミングの言葉の定義。
今回は「カウンターバランス」。
こちらも、様々な本で定義が違っている言葉なので共通の定義はないのかもしれませんが、自分なりに整理してみました。
ご意見、コメント等あれば欲しいですね。



目次
■カウンターバランスの狭義から広義までの様々な定義
■カウンターバランスの僕なりの定義
■カウンターバランス内での整理
■終わりに
■その他参考図書



■カウンターバランスの狭義から広義までの様々な定義
とりあえず、家にある本で「カウンターバランス」という言葉がどのように説明されているかを調べてみると、
最も狭義に定義しているのが、単に
「カウンターバランス=(側対の)ダイアゴナル、ねじり、ふり」
である、というものですね。

(※少し話が逸れますが、ダイアゴナル(diagonal)は「対角線」という意味なので、所謂ねじりやふりといった側対のムーブだけでなく正対の片足乗り込みであっても、対角線の手足を使っていれば本質的にはダイアゴナルなはずです。
しかし、正対片足乗り込みをダイアゴナルと呼ぶことは一般的にはほとんどない気がします。
ですので、この記事では「ダイアゴナル」と書いたら側対のダイアゴナルを指し、正対の対角線乗り込みは「正対(片足)乗り込み」と表記することとします。
もちろん本によっては、正対もダイアゴナルであるときちんと書かれていますが。)

久々に植田画伯の力を発揮するとこんな感じ。
ダイアゴナル
dia.jpg

ホールドから離れている足が「カウンターウェイト」となり、身体のバランスを保っているなどと説明されています。

次に、少し広げて定義されているケースは
「カウンターバランス=ダイアゴナル+フラッギング」である
というものですね。

フラッギング
out.jpg

in.jpg

(珍しいですが、フラッギングだけを指してカウンターバランスであるとしている本もありました)

この定義が一般的にジム等で使われている「カウンターバランス」のニュアンスに近いかもしれませんね。
"そこカウンターでいった方が良いですよ"
みたいな会話はダイアゴナルかフラッギングを指していることが多い気がします。

そして最も広義に定義しているのが
「カウンターバランス=ダイアゴナル+フラッギング+正対片足乗り込み」
とするものです。
(正対片足乗り込みは「ワンフットレスト」とか「ハイステップ」とか「インサイドで乗せるダイアゴナル」とか言葉は色々で表されますが)

正対片足乗り込み
seitai.jpg

この正対片足乗り込みは、腕を引き付けることが多いです。
ですので、ダイアゴナルやフラッギングなどの比較的腕を伸ばし気味のムーブとは少し違った分類にしている本も多いですし、直感的にバランスの取り方も違うような気もします。
なので、一般的には正対片足乗り込みのことをカウンターバランスと呼ぶ人は少ないのではないでしょうか。



■カウンターバランスの僕なりの定義
さて、一体カウンターバランスとはどこまで指していると考えれば良いのでしょうか。

まずカウンターバランス(counterbalance)とはどういう意味なのか辞書を引いてみると、動詞では「~と釣り合わせる」、名詞では「平衡力」とかそういう意味なのですね。
つまり何かと何かが釣り合っている状態を指すムーブなはずなのです。
で僕としては、その何かの1つが「カウンターウェイトとなっているホールドに置かれていない側の足」であり、
もう1つの何かが「ホールドを取りに行く手側の上半身」と考えるのが自然ではないかと思えるのですよね。

つまり、上に出した最も広義の定義での「ダイアゴナル+フラッギング+正対片足乗り込み」をカウンターバランスと呼ぶことが語源的には非常に自然な気がします。
言葉にするなら
カウンターバランスとは「片足のみホールドに置き、もう片方の足で上半身とバランスを保っている状態」
とでも書けるでしょうか。
(ただ難しいのは、ホールドに置いていない足の方でも壁にスメアリングしたり、補助的にホールドに当てたりすることはよくあり、その場合でも身体の動かし方としてはカウンターバランスと呼んだ方が自然な場合があるということですが)

ですので両足を顕著にホールドに置いているムーブ、例えばバックステップやキョンなど、はもちろんバランスを保ってはいますがカウンターバランスとは言わない方が良さそうですね。

バックステップ
back.jpg

それと、片足しか置いていなくてももう片方の足が上半身とのバランスを特に取っていない場合はカウンターバランスとは呼ばない方が自然な気がします。
例えば以下の様な手と足で突っ張ってバランスを取るムーブ。下に垂れ下がった足が無くても左右への突っ張りでバランスが取れるばす。

op.jpg


このようなムーブは『インドア・クライミング』(東秀磯 著)などでは、「オポジション系」などと分類されていますね。
ちなみにこの本は僕が知る限り最も詳しくムーブの原理が書かれていて今読んでも勉強になります。

読んだ本の中で一番定義がしっかりしていたのはやはり『フリークライミング』(北山真、杉野保、新井裕己 著)でした。
用語集できちんと簡潔に定義をしています。
原文ママ(なぜかvalance、誤植?)

「カウンターバランス counter valance
カウンターとは、"逆"のこと。
おもに一方の足をホールドにのせずにバランスをとることをいう。」


『インドア・クライミング」(東秀磯 著)


『フリークライミング』(北山真、杉野保、新井裕己 著)




■カウンターバランス内での整理
このように定義した場合、ひとまとめにカウンターバランスと言っても色々なムーブを指すわけです。
で、これらをうまく整理するには「正対×側対」という軸と、「ホールドに置いている手足」という軸を入れると良いのかなと思っております。

カウンター分類

少し説明すると、
・正対で(軸足をインサイドでホールドを踏んで)、対角側の手足をホールドに置いている(例えば右手と左足)ようなカウンターバランスを「正対片足乗り込み」と呼ぶ
・正対で(軸足をインサイドでホールドを踏んで)、同じ側の手足をホールドに置いている(例えば右手と右足)ようなカウンターバランスを「フラッギング」と呼ぶ
・側対で(軸足をアウトサイドでホールドを踏んで)、対角側の手足をホールドに置いている(例えば右手と左足)ようなカウンターバランスを「ダイアゴナル」と呼ぶ

側対で同じ側の手足をホールドに置くムーブは僕はみたことがないですが、超無理矢理ならバランスとれるかもしれないですね。



■終わりに
なんだが皆が感覚的にやっていることを無理矢理言葉にしてややこしくなってしまったかもしれません。
でもきっとこの辺のムーブを体系的に整理したいと思っている人もいるかもしれないので。
それと海外の本とか全然カバーできていないので、そういった中に明確なカウンターバランスの定義とか面白い分類の枠があれば紹介してほしいですね!

一旦言葉の定義シリーズは終わりますが、また疑問の残る言葉があれば整理したいとおもいます。
ではでは!



■その他参考図書
『インドアボルダリングBOOK』(PEAKS特別編集)


『インドアボルダリング練習帖』(山と渓谷社)


『ベーシックフリークライミング』(菊地敏之 著)


『フリークライミング』(木村伸介・理恵 編)


『かんたん!フリークライミング』(中根穂高 著)


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眠れぬ夜に吉田和正さんの過去記事を読み返すPageTopクライミングの言葉の定義1~ロッククライミングのジャンル分け~

Comment

「皆が感覚的にやっていることを無理矢理言葉にしてややこしく」
クライミング解説本を作るためにできた言葉、という感じもしますよね。
特にカウンターについては言われるまでやろうとしなかった入門者もいますから、言葉を作った意義は大きいように思います。

そうですね、カウンターバランス自体ができるようになることは大事なので、論理的に体系だってクライミングを学びたい人にとっては言葉があるという意義は大きいですね。

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