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科学するクライミング3~続・前腕が太いと保持力は強いのか~|mickipedia

科学するクライミング3~続・前腕が太いと保持力は強いのか~

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前回の前腕と保持力の関係の実験に関して追加で1人データを取ったのですが、
それが興味深かったので非常に簡単にですが追記を書きたいと思います。



目次
■追加実験者の概要
■結果
■考察
■終わりに



■追加実験者の概要
追加データを取ったのはりょーが君で、僕が間近で登りをよく観察したことがあるクライマーの中では恐らく最もカチの保持力が強いと思います。
小学校低学年からクライミングをしていて、途中ほとんどやっていない時期もあったそうですが、クライミング歴は10年以上。
昔からとにかく悪いカチを持つ課題をやりまくっていたそうです。



■結果
まずは驚きの結果から
前腕と保持力 表 追加

前腕と保持力 グラフ 追加

彼は前腕は26cmと細い部類に入りますが、保持力は何と91.3kg。
体重が55.3kgしかないので、自分の体重を超えて36.0kgもの負荷を背負ったことになります。
リュックを前後に背負い、これ以上入らないんじゃないかというくらいの重りを詰め込みました。

彼のせいで前腕の太さと保持力の相関係数がだいぶ低いものになりましたし、有意なデータと呼べるかかなり怪しくなってしまいました。笑
(両側t検定でp=0.14となったので、有意水準5%を満たしていない、、、)

これがどれくらいすごいのかというと、小山田大さんはRock&Snow 45の実験で、同じロックリングスを使用しているか疑問は残るものの、自分の体重を超えて35kgの重りを背負うことに成功しています。
ただし、当時の小山田さんは体重が58kgなので、保持力自体は93kgとりょーが君より若干上となりますが、りょーが君の結果はそれに近いものとなっています。
しかも後程触れますが、りょーが君の前腕は26cmと、小山田さんの当時の28cmよりもかなり細い。

※追記※
後程判明しましたが、ロックリングスのタイプはロクスノで使用したモノと同一です(現在は廃盤?)。
ただし、ロックリングス自体のぶら下げ方が違っていて、
・ロクスノでは壁に固定せずぶら下げている
・本実験では垂直の壁に固定している
との違いがあります。
なので結果をお互いに比較することは不適切です。
本実験単体の結果で見てください。
※追記ここまで※

ちなみにこの後38.4kgの重りにチャレンジしたのですが、指皮がベロリと剥けてしまい残念ながら実験中断となりました。



■考察
前回の記事で、この実験のようにぶら下がるための保持力に前腕筋以外の虫様筋などが影響する可能性について触れましたが、
facebookにコメントをくれた専門的知識を持つクライマーによると、虫様筋は第一・二関節が伸びた状態でMP(指先から3番目の関節)を曲げる際に影響があるようなので、今回のポジションではあまり関係がないようです。

するとやはりこの実験で測っている保持力に大きな影響があるのは前腕筋だと考えられます。


最大筋力が何で決まるかは「断面積」「筋繊維動員率」「速筋繊維の比率」に影響されます。
前回の考察では「断面積」が大切という論調でしたが、これを少し見直さないといけないかもしれません。

りょーが君が「速筋繊維の比率」が高い可能性は否定できませんが、やはり彼は「筋繊維動員率」が非常に高いのではないかと僕は考えています。
(ちなみに「速筋繊維の比率」は遺伝的要因に大きく影響されるので、ここで決まるとするとどうしようもない)

筋繊維動員率は一般的に自分が1回できるかどうかくらいの高負荷をかけた動きをすることで向上するようです。
りょーが君は小さな頃から課題の中で持てるかどうかのカチを握ってきた経験が、非常に高い筋繊維動員率を生んだのではないでしょうか。
おそらく僕らも前腕の太さだけでなく、その動員率にもっとフォーカスするべきなのだと思います。



■終わりに
結論としては、とりあえず「前腕が太ければ保持力は上がる」。
しかし、「めちゃくちゃ悪いホールドを持つ経験など積むことで筋繊維動員率を常に上げていくことがそれ以上に大切かもしれない」ということでしょうか。
筋繊維動員率が高ければ余計な筋肉の重りを背負わずに、最大筋力が上がりますしね。

当たり前の結論ですが、こんな感じで。
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